
二日目のスタートは,相川技能伝承館で行う「ろくろ体験」,「手びねり体験」,「さき織体験」と,版画村美術館で行う「版画体験」の四つのコースに分かれての活動です。まず,それぞれの「ものづくりのプロの先生」から,作業手順やコツなどについて,ていねいに教えていただきました。「仕事は,目で見て覚えます。そして,みなさん自身が指先で感じながらコツをつかみ,仕事を進めてください」職人さんらしい説明に,子どもたちは,じっと聞き入っています。
最初は不安そうでしたが,時間が経つにつれて感じをつかみ,仕事が次々と進んでいきます。そして形ができていくにつれ,子どもたちの表情が,不安から,自信に変わっていきます。ものづくりのすばらしさを全身で感じることのできた2時間でした。
モノづくり体験の後は,みんなで佐渡金山へ向かいます。坑道の中の薄暗くひんやりとした感じに少しドキドキしながら進み,金山の歴史の重みを学びました。そして,ゴールには,子どもたちが大変楽しみにしていた「金塊のつかみ取りコーナー」があります。人数が多いので,一人30秒という短い時間でしたが,みんな必死になって挑戦していました。取り出し口近くまで持ち上げることができた子もいましたが,残念ながら,成功者はいませんでした。ここでも,重み(?)を実感できたようです。
最後の見学先は,佐渡奉行所です。今年から新たにコースに加えた場所なので,今年の六年生が初めて訪れることになります。奉行所は今でいう裁判所のイメージが強いのですが,佐渡奉行所の場合はそういった役割だけでなく,「お金を作って供給する」という大変重要かつ特色ある役割を果たしていたところに歴史的な価値があるのだそうです。現地でなければなかなか聞けない貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。
修学旅行,最後の食事は,佐渡の「B級グルメ」として有名になった「ぶりかつ丼」です。ホテルで豪華な朝食をいただいていたので「食べられるかな?」と心配していた子もいましたが,みな,ぺろりとたいらげていました。
一泊二日の佐渡の旅も,いよいよ最後です。両津港からジェットフォイルで約一時間,あっという間の船旅でした。元気いっぱいの子どもたちもさすがに疲れが出たようで,ジェットフォイルの中でも,学校までのバスの中でも,眠っていた子どもが大勢いました。
互いに協力し楽しく過ごした二日間,自分たちを支えてくれた様々な方々への感謝の気持ちを行動と言葉で表した二日間をとおして,子どもたちは,また,一回り大きく成長することができました。大通小学校の自慢の六年生として,ますます活躍してくれることを大いに期待しています。