
郵便屋さんから2年3組にお願いが届きました。「三角の国には三角形を,四角の国には四角形を届けたいのですが,正しい三角形と四角形の見分け方を教えてください」
先生が「教えてあげられそうですか」と聞くと,子どもたちは「うん」「まかせて!」と自信満々です。ところが,黒板に貼られた図形を見ると,「あれ?」「おかしなのがあるよ!」と,あちこちから声があがり,大盛り上がりです。
この時間は,前の時間に学習した,「三角形や四角形は直線で囲まれた図形」であることを基に,三角形と四角形とそうでない図形をきちんと弁別できるようになることが目標です。前の時間にしっかり学習した2年3組の子どもたちは,三角形や四角形ではなさそうな図形をすでに見つけています。でも,なぜ,だめなのかをきちんと説明できなければなりません。
考えを整理するときに便利な「Yチャート」を使って,理由を考えながら弁別していきます。「これは,切れているからだめだよね」「これもぐにゃーとしている線があるからだめでしょ」作業をしながら,お隣同士での対話が自然と始まっています。
個人での弁別が終わった後,ペアで自分の考えを説明し会います。弁別の仕方が異なっているペアは,話が盛り上がります。考えの違いは,豊かな対話を生むのです。
「これは,直線が三本だから三角形だよね」「かどが丸まっているから三角形じゃないよ」「でも囲まれていいるからいいんじゃない?」「直線じゃないところがあるよね。だから...」
ペアで話し合った後は,全体での話し合いです。ペアで話し合ったことを基に,正しい弁別の仕方を見つけます。
みんなの前で,理由を説明しながら弁別してみせなければならないのですが,大勢の子どもが手を挙げています。ペアで話し合ったことで,自分の考えに自信がもてているのです。
最後に問題になったのは,おにぎりのような形です。「三角おにぎり」と名前がついているように,形としては三角に見えますが,算数の世界に存在する「三角形」ではありません。では,三角形ではないことをどう説明すればよいのでしょうか。2年3組の子どもたは,とっても上手に説明していきました(機会があったら,ぜひ,2年生の子どもたに聞いてみてください)。
この日は授業研修会で,外部からお客様をお招きしていました。お客様からは,「協力して楽しく学ぼうとする子どもたちの姿勢がすばらしいです」と大変褒めていただきました。