
平成11年(1999年),広々とした園庭に,子どもたちのために「より身近で豊かな自然を」という保護者の思いから池作りが始まりました。幼稚園職員と保護者,とりわけ88(ぱぱ)クラブのおとうさん達が一緒に力を合わせて池を作りました。当時の園庭の池のある一角は,「子どもとともに楽しみながら自然界の不思議と出会う場所になってほしい」という願いを込めて「ワンダーガーデン」と名付けました。子どもたちにとっても沼垂幼稚園にとってもとても大切な場所となっていたこのワンダーランドは,その後ポンプの故障や池の水漏れなどに見舞われ,池の維持管理の困難さから,存続が課題となりました。そんな時,日本自然環境専門学校の皆さんがこの困難の解決に力を貸してくださることになりました。平成16年(2004年)のことでした。そして「より自然な池へ」というテーマのもと池の再生が始まり,翌平成17年(2005年)沼垂幼稚園創立90周年の年の10月,新たに「きらきら池」として完成しました。こうして現在の形となった園庭ビオトープ「きらきら池」は,その成り立ちに込められた願いとともに大切に受け継がれ,子どもたちや保護者・地域の皆さん・沼垂幼稚園にかかわるすべての方々にとってかけがえのない「宝物」となっています。
5月31日今年もPTA整美部の保護者の皆さん,ボランティアの保護者の皆さんがきらきら池の清掃を行ってくださいました。


まず用務員が池の水草を剪定しました。その草を保護者がすくい上げ、水洗いをしました。水草に隠れている生き物たちを見付け保護するためです。水草を洗った水は生き物がいる可能性があるため池に戻しました。


その後,用務員が魚やトンボなど池に生きる生き物,ミントやハッカなど池の周りの植生について説明をすると,保護者はハッカの葉をつまみ,においをかいで「あ~ハッカのにおいがする」と感嘆の声を上げ,顔を見合わせていました。
長い時間をかけ大切に守ってきた幼稚園の園庭ときらきら池を,先人の思いを受け継ぎ,子どもたち・保護者の感動を生む幼稚園の宝として,これからも守っていきます。