
9時40分ころ,子どもたちは夢中になっていた遊びに一区切りをつけ,片付けを始めます。
ある子どもが「しないで~」とにこにこしながら声を上げます。
すると子どもたちは次々に「しないで~」の声を上げます。
担任が「え~・・先生はお手伝いが大好きなのに…本当にお手伝いしちゃいけないの?」と子どもたちに聞くと
「うん」
と子どもたちは満面の笑顔で答えてそれぞれに片付けをします。

子どもたちは先生の手を借りることなく片付けを自分たちでする,したいのだと意思表示をしています。

担任が「もういいか~い?」と呼び掛けると,子どもたちは「まあだだよ~」「30数えて~」「見ないで~」と答えます。

30を数え終わって再び「もういいか~い」と呼び掛けると「まあだだよ~」「もう20数えて~」
「やっぱりもう30数えて~」
「あと10~」片付けに納得がいくまで担任と子どもの楽しい掛け合いは続きます。

「もういい~い?」
「もういいよ~」
担任が「本当にいいの?見てもいいの?」子どもたちに確かめるながら目を開けてみると・・・
そこには片付けを終え,おトイレ,手洗いを済ませ,みんな揃って担任の周りで姿勢よく座っている子どもたちがいました。
「うわ~」担任が驚きの声を上げると,子どもたちは誇らしげな表情で担任の反応を楽しんでいました。
進級してからこれまでの間に担任との関係に安心感を感じることができた子どもたちの姿,友達と一緒に大人の手を借りずに自分たちでやり遂げようと自立していく子どもの姿が見られました。また,そんな子どもたちを温かく見守る保護者の皆さん優しいまなざしが,子どもたちの自立心を支えてくださっていることを実感できた保育参観でした。