小林小学校では、「考えを深める子ども」を重点事項に掲げています。教職員は、日々の授業を振り返り、学力向上・授業改善の取組をしています。校内研修では、担任が特に力を入れた単元の授業を公開し、教職員で学び合いをしています。10月~11月前半は、4人の教員が授業公開をしました。
1年生算数「どんな式になるのかな」の様子です。3つの数の計算、+と-が混ざった計算の仕方を考えます。数の増減をイメージさせるために、バスにお客さんが乗降する場面を問題場面に設定しました。子どもたちは、ノートに図や式を書き、隣の人に「最初に3人乗っていて、その次に2人乗るから、・・・」と、順序を表す言葉を使って説明していました。順序よく説明する力は、分かりやすい表現の基礎の力となります。
チャレンジ1組は、自立活動「こんなとき、どうしたらいいかな」の授業です。友達に注意する時の言葉遣いをみんなで考え、一人一人が役割演技をしました。子どもたちは、「授業が始まっているから、静かにしようよ。」と、”提案する”言い方で相手へ伝えることができました。子どもたちのつぶやきをていねいに拾って、学習のまとめをしていました。適切なコミュニケーションやよりよい人間関係づくりにふさわしい言葉遣いやふるまいのスキルアップを図り、生活の中で実践していきます。
6年生算数「立体の体積」は、階段状の立体の体積を求めました。既習の解き方を思い出し,立体を分けたり補ったり、回転させたりして、既習事項を使えるように工夫していました。担任が用意した立体を実際に操作することで、解決への見通しがもてたようです。タブレットを用いて式や図で解き方をまとめ、グループで伝え合いました。子どもたちは立体の画像に補助線や矢印を書き入れて解き方を可視化し、自分の考えを分かりやすく伝える工夫をしていました。「○○さんの解き方は、式の数が少なくて計算しやすいね。」と,出し合った考えを比較・検討し、より速く正確に解く方法を考えていました。
4年生算数「広さの表し方や求め方を調べよう」では、(たて)×(横)が使えない”靴下型”の面積を求めるにはどうしたらよいか,を考えました。子どもたちは、方眼紙に示された図を切ったり折ったりしながら、「形を変えることで、(たて)×(横)の式が使えるようになる」という考えを獲得していきました。一人でじっくり考えをまとめる子、友達とアイディアを出しながら解決の糸口を見付ける子、担任とともに考えを整理する子・・・「一斉に教わる」のではなく、自分に合った学習方法を選択していました。「自分から学ぶ」と、得られた知識・技能、考え方は子どもたちの中に強く残ります。また、友達の考えた式や図を見て、その子の考えを説明する学習により、異なる考えへの理解も深まりました。
授業公開後、教職員で協議会を設けています。授業の成果と課題をまとめ、今後の授業改善につなげていくことで、有意義な授業研究となります。経験豊かな職員も若手職員も、さらに質のよい授業をつくり出すために、意見を出し合い、学び合いました。校内の授業研修はこれからも続きます。子どもたちが存分に力を伸ばすために、教職員自身も、子どもたちと、同僚と、存分に学び合い、力をつけていきます。