2023.05.08
<2024.12.12 学校だより108号から>
※「好体験」・・・好ましい体験という意味で私が作った言葉です。肯定的体験やポジティブ体験とも似たものと考えています。
子どもたちが楽しみにしていた児童会祭り「クローバーランド」が開催されました。子どもたちが夢中になって楽しむ中に入り、私もすべてのお店を回ることができました。子ども店員さんはとても立派な応対で、お客として焦りや不安は全く感じない、そんな温かいひと時を過ごすことができました。
「焦る」と言えば―――我が家の近くにコーヒーの「ス〇バ」ができました。何度か利用したことがあるのですが、何となく焦ります。慣れていないドライブスルーはなおさらです。メニューの名前がおしゃれすぎて、その中身がすぐには思い浮かびません。どれがよいかスムーズに判断できないのに後ろには次の人々(車)が並んでいる…。えぇ~い、これとこれ!と急いで注文すると、中身がちょっと違っていたりして…。その点、クローバーランドは、どのお店でも「いらっしゃいませ。」「どうぞ。楽しいですよ。」といざない、「こちらでお待ちください。」「次の方がおいでになるので前のほうに詰めていただけますか。」と丁寧な案内が続きます。ゲームのやり方の説明ももちろん丁寧です。どのお店にも共通していることは、お客さんをもてなす心にあふれている点でした。遊ぶ方も案内する方も夢中になって取り組むからこそ、コミュニケーションが膨らみ思いが伝わるのだと感じる瞬間の連続でした(もちろんス〇バの店員さんの応対も素晴らしいです…)。
クローバーランドは、児童会行事として1年の中で大きな意味をもっています。ピア・サポートに裏打ちされ日々磨いてきた学習の成果が発揮される場になっているからです。例えば、1年生は秋まつりを開催し、地域の方やボランティアの皆さんに感謝の思いを伝え楽しんでいただきます。2年生はおもちゃ祭りを開催し1年生を招待します。1年生に楽しんでもらうための工夫や、迷ったり困ったりしないガイド方法など、みんなで考えます。そして、このクローバーランドでは、クローバー班の2年生が1年生をエスコートするのが恒例となっています。一緒にクレーンゲームを楽しんだり、アスレチックを楽しんだりしていました。また、3年生以上のお店は、工夫にあふれていました。ゲームセンターやPCゲームで普段経験したものを、単純化・立体化し自分たちで工夫して実施可能な形に創り出しているのです。模倣から始まった手作りのアトラクションは、オリジナルを超えた新たなものと言えるものばかりでした。さらには、当日までリハーサルを重ねて試行錯誤を繰り返してきていました。5年生は、実際に愛広苑に訪問して楽しんでもらったゲームの結果をフィードバックし、やり方に検討を重ねてきたそうです。この例にとどまらず、どの学級も当日の運営・内容ともに見事でした。その様子をつぶさにお伝えできないことが残念です。どんなお店を出したのか、どんな遊びが楽しかったのか、お子さんと話してみてください。
このようにクローバーランドでは、学習の成果として発揮したことが関わりの好体験として子どもたちの心に残っていくのです。私も子どもたちと一緒に楽しんだクローバーランド。ゆったりコミュニケーションをしながら、ほっこり心が温まる一日となりました。
子どもは夢中になって物事に取り組むとき、失敗を恐れず、アイディアが湧き出し、どんどん進んでいくものです。今後の学習でも支え合い、アイディアを出し合って、ポジティブに取り組む姿がますます期待できそうだと嬉しくなりました。毎日の学習こそ、好体験の連続であることが大切なのです。
最近は、ドライブスルーより手ごわい「無人レジ」も増えてきています。これもまた焦ってドキドキします。簡素化・効率化がどんどん進む世の中だからこそ、人と人のつながりが生む温かさがうれしいと痛感します。学校外でも好体験をどんどん積んでもらいたいと願って止みません。