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2020.06.02

とってもすごい話

 昨日から学校が再開しました。そして、今日から待ちに待った1年生の仮入部が始まりました。子どもたちの家庭での様子はいかがでしょうか。
 さて、今日は、先週の金曜日、地域の方から寄せられた早中生のすごい話について語ります。
 先週5月28日(木)午後6:30頃、近隣にお住まいの中年男性が乗る自転車が、白新線の線路の溝にタイヤがはまってしまい、身動きのとれない状態となっていました。
なんとか脱出を試みますが、焦りもあるのか、なかなか抜け出すことができません。しかも、あろうことか電車の接近を知らせる警報が鳴り始めたのです。電車が近くに迫ってきました。このままでは...!
 そのときです。自らの危険を顧みず、目の前のこの男性を助けなければという使命感に突き動かされ、警報の鳴り響く踏切内に飛び込んだ、勇気ある中学生がいました。
 そう、皆さんご存知、2年3組関谷天空さんです。関谷さんは後にこう語っています。「そのときは無我夢中でした。ほとんど反射的に自転車のタイヤをはずそうとしていました。警報が鳴るのは聞こえていたけど、とにかく助けなきゃとしか考えていなくて...」
 関谷さん一人だけだったら、最悪の事態になっていたかもしれません。しかし、関谷さんの幸運は「ひとり」ではなかったことです。実は、ヒーローはあと3人いたのです。
 警報に続き遮断機が降りてきました。しかし、タイヤはレールの溝からはずれる気配がありません。その危険な状況を瞬時に判断したのが、同じく2年3組二宮裕翔さんでした。このままでは大惨事になると判断し、傍らにいた2年3組岡本真也斗さんに非常停止ボタンを押すよう指示したのです。その指示を受け、岡本さんは卓球部で鍛えられた敏捷性を発揮するとともに、ためらいなく非常停止ボタンを押しました。まさに電光石火。
 以上の一連の動きによって、電車は自転車の手約5mほど手前で停車することができました。4人の動きが一つでもずれたり、途切れたりしていたのであれば、大惨事は免れなかったでしょう。改めて4人のヒーローに大きな拍手です。ちなみに、電話をいただいた日、2学年の先生が2年1組加藤劉晟さんに事情を尋ねたところ、「いや、当たり前のことなんで。」と答えたとか。渋いッス。
 ただ、改めて確認したいのは、今回は多くの偶然や幸運が重なった結果であるということです。一歩間違えば、多くの方が悲しむ出来事になったのかもしれません。自分の身の安全を確保することも大切です。今回の件は、人の命を救うことの尊さと、自分の安全を確保することの大切さ、二つの価値について考えるきっかけになればいいなと思っています。なんだか道徳の授業ができそうです。
 今回のブログは長文になってしまいました。ご容赦ください<(_ _)>(文責:教頭)
 

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